「インターネットが突然繋がらなくなった!」
困り果ててサポートセンターに電話をしたとき、オペレーターから必ずと言っていいほど告げられる「決まり文句」があります。
「点検に伺って、原因がお客様宅内の設備や過失にあった場合は、修理費用をいただく可能性があります」
これを聞いて、「えっ、ネットの月額料金を払っているのに、修理でお金を取られるの?」「いくら請求されるかわからないから怖い……」と、修理を呼ぶのをためらってしまう方が非常に多いのです。
今回は、日々インターネットの故障修理に駆けつけている現場のプロが、**「どんな時に、実際にいくら請求されるのか」**という生々しい実例を挙げながら、無料と有料の境界線を徹底解説します。
1. 大前提:ネットの「自然故障」は100%無料です
まず最初に、一番大切なことをお伝えします。インターネットが使えない原因が、NTT側の設備(外の電線や、家の中に設置されているONUなどの機器)の寿命や劣化による**「自然故障」であれば、修理費用を請求されることは絶対にありません。**
具体的には以下のようなケースです。
• 強風や落雷で外の電線が断線した
• 電柱にある接続箱(クロージャ)の不具合
• ONU(回線終端装置)やホームゲートウェイが突然動かなくなった
これらはNTTがサービスを維持するために提供している「設備」の一部です。普通に使っていて壊れたのであれば、無償で直してもらうのが当然の権利です。ですから、心当たりがないのであれば、堂々と修理を依頼してください。
2. 【実例】家の中で起きていた「配線切断」の現場
では、なぜわざわざ「有料になるかも」と念押しされるのでしょうか。それは、お客様の過失(不注意など)で設備を壊してしまった場合、それは「故障」ではなく「破損(賠償)」という扱いになるからです。
先日、実際に私が対応させていただいたお客様の事例をご紹介します。
現場に到着して点検を行うと、家の中の配線が明らかに「物理的に切断」されている状態でした。
原因を詳しく伺うのは時として難しいこともありますが、現場に残された状況から以下のものが損傷していることが分かりました。
• 光コード(宅内用の曲げフリーコード)の切断
• テレビ用の同軸ケーブルの損傷
• LANケーブルの切断

家の中では、掃除機をぶつけてしまったり、家具を動かした際に線を挟み込んだり、あるいは何らかの作業中に誤ってハサミを入れてしまったり……と、無意識のうちに線を傷つけてしまう可能性がどこにでも潜んでいます。こうした「物理的な破損」が見つかった場合、それは自然故障の範囲を超えてしまいます。
3. 現場で見かける「有料になりやすい」パターン
今回の事例以外にも、家の中で「有料修理」になりやすいパターンがいくつかあります。
1. ペットによる損傷
ワンちゃんや猫ちゃんが、床を這っている細い光コードを噛みちぎってしまうケース。
2. 無理な模様替え
重いテレビ台やタンスの脚で、コードを思い切り押し潰して断線させてしまうケース。
3. 水濡れによるショート
機器のすぐ横に置いていた飲み物をこぼしてしまった、あるいは結露がひどい場所に設置していて内部がサビてしまったケース。
これらに共通するのは、「機械自体の寿命」ではなく「外部からの衝撃や要因」が原因で壊れたということです。
4. まとめ:16,500円は「確実な復旧」のための費用
「16,500円」という数字だけを見ると高く感じるかもしれません。しかし、逆を言えば、自分の過失でない限り、どんなに大掛かりな工事になっても1円もかからないのが日本の光回線保守の素晴らしいところです。
• 掃除中に無理な力がかかっていないか?
• 知らない間に線を傷つけていないか?
• 機器の周りで何か作業をしなかったか?
これらに心当たりがないのであれば、高額な請求を恐れる必要は全くありません。
もし何らかの理由で壊してしまった心当たりがある場合も、そのままではネットは繋がりません。「16,500円で、プロが専用機材を使って完璧に元通りにしてくれる」と考え、早めに修理を依頼して快適なネット環境を取り戻しましょう。
現場のプロは、原因が何であれ「一日でも早くお客様のネットを直すこと」を第一に考えて訪問しています。不安なことがあれば、現場で正直に相談してみてくださいね。
この記事が、修理を迷っている方の判断材料になれば幸いです。

