初期化ボタンを正しく(電源投入時に押しっぱなしで)押すと、PR-500MIの中身は完全に工場出荷状態に戻ります。
それは単なる「再起動」ではありません。機械が、これまで頑張って覚えていた「ネットを繋ぐための合言葉」や「電話をかけるためのルール」をすべて忘れてしまうということです。一度消えた情報は、後から確認したくても二度と見ることができません。
理由:初期化によって「消えてしまう」3つの大事なもの
初期化をすると、以下の設定がすべて消え去ります。手元にプロバイダの書類がない状態でこれをやると、自力での復旧は不可能です。
1. プロバイダ情報(ISP情報)
ネットにログインするための「接続用ID」と「パスワード」です。これが消えると、PPPランプは消灯し、家中のWi-Fiが一切繋がらなくなります。
2. ひかり電話の設定
「鳴り分け」などの詳細な着信設定が組まれている場合に、それがリセットされてしまうことが最大の問題ですね。
これまで「この電話はこの番号で鳴らす」と細かく設定していたものがすべて消えて、全部の電話が一斉に鳴り出したり、特定の番号が着信しなくなったりする混乱は現場でも大きなトラブルになります。
3. あなたが独自に行ったカスタム設定
「Wi-Fiの名前を変えた」「ポート開放をした」「特定のIP固定をした」など、これまで便利に使っていた設定もすべて真っ白になります。
具体例:プロが教える「正しい初期化」の作法
それでも、どうしても初期化が必要な場合(中古で譲り受けた、設定がぐちゃぐちゃで収拾がつかない等)は、以下の手順で行います。
1.. 電源を抜く: PR-500MIの電源アダプタを抜きます。
2. ボタンを押しながら起動: 「初期化」の小さな穴に爪楊枝やボールペンを刺し、ボタンを押し込んだ状態をキープします。
3. 電源投入: そのまま電源アダプタを差し込み、前面のランプが全点灯したり、激しく点滅し始めるまで10秒〜20秒ほど刺し続けてください。
これで「完全な初期化」が完了します。

初期化が終わった瞬間、PR-500MIは「自分が誰で、どこに繋げばいいのか」が分からない状態になります。
• 192.168.1.1へのログイン: 最初からやり直しです。
• パスワードの再設定: ログイン画面で最初に決めるパスワードもリセットされています。
• 後悔しても遅い: 「設定画面のどこかにメモしてあったはず」と思っても、初期化した後ではもうログインすらできません。
「初期化すれば魔法のように治る」というのは大きな間違いです。**「初期化とは、自分でイチから全てやり直すためのスタートラインに立つこと」**だと理解してください。
まとめ:不安なら「プロの修理業者」を呼ぶのが一番の近道
ここまで読んで「自分には難しそう」「書類がどこにあるか分からない」と少しでも不安に感じたなら、そこでストップしてください。
無理をして自分でこじらせるよりも、修理業者に連絡してプロの目で診断してもらうのが、結果として一番安く、早く、確実にネットを復旧させる方法です。
「初期化してしまったのですが、設定が分かりません」と電話するよりも、「ランプの状態がおかしいので見てほしい」と相談する方が、現場の人間としてもスムーズにサポートできます。
「初期化は自己責任」。この言葉の重みを、ボタンを押す前に今一度思い出してください。
